
最近、ホテルの改装プランと、インテリアコーディネートのお仕事が増えている水田です。
先日、最後の仕上げに絵を飾ったのですが、これが案外大変なのです。
ホテルは部屋がたくさんあるので、オーナー企業の社員の方にお手伝い頂いたのですが、社員さんは「絵を掛けるだけでしょ?」と
簡単に考えていた様子。
ですが作業を始めると、1枚目で案の定「これ大変ですね…!」と驚いてらっしゃいました(笑)
決めた場所にピッタリ飾る。傾くことなく、水平に飾る。というのが、慣れていないと意外と難しいのです。
そこでこの記事では、フックやピクチャーレールを使って、初めての方でも思い通りの場所に、正確に絵を飾る方法を
お伝えしたいと思います。
おしゃれなインテリアの仕上げには、アートや絵が欠かせません!
ぜひマスターしてくださいね!
1.フックを使った絵の取り付け方
壁に直接「フック」を取り付けて、絵を飾る方法を解説していきます。
まずはその前に、フックとはどのようなものか、少し説明しますね。
フックを使うメリットとデメリット

フックをつけるメリットは、特別な工具や技術がなくても、一般の方が比較的簡単に取り付けられるという点です。
一度取り付けてしまえば、気軽に絵や写真、小物などを壁に掛けることができ、お部屋を自分好みに変えていくことができます。
デメリットは、どうしても壁に穴が開いてしまう事です。
特に賃貸住宅に住んでいる方は、
「穴をあけていいのか?」
「退去の時に余計な費用を請求されるのではないか」
と心配している方も多いかもしれません。
ですが、一般的なお部屋の壁下地として多用されている「石膏ボード」に使えるフックなら、
穴もごく小さく、取り外した後も穴が目立ちません。
たいていの賃貸物件では、ほとんど気にされずに済んでしまいます。
もちろん、建物の耐久性や、資産価値にも影響ありません。
ですから、「穴が開くこと」を気にしすぎず、絵を飾ること、アートを感じる暮らしの方を楽しんでもらいたいなと思います!
目を凝らさないと気づかないような、小さな穴を気にして、自分らしい暮らしをあきらめるデメリットの方が大きいのではないでしょうか。
また、粘着タイプのフックもありますが、壁紙など凹凸のある面にはしっかり付きません。
粘着タイプのフックは、タイルやパネルなど、ツルツルした面に使ってください。
さあ、フックについて理解いただいたところで、フックを使った絵の取り付け方をご紹介します。
絵を飾る位置を決める
この場所に絵を飾りたい!と思ったら、まずその壁の端から、絵の中心までの距離を測ります。これを「a」とします。
次に、床から絵の上端までの高さを測ります。これを「b」とします。
「a」と「b」の交点で、壁に印をつけておきます。
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紐の長さを確認する
では、ここで額をひっくり返して、裏を見ます。
たいてい、額の裏には紐がついていますね(自分でつける場合もあります)。
この紐の真ん中あたりに指を掛けて額を持ち上げ、紐のトップ(指のあるところ)から額の上端までの距離を測ります。これが「c」です。

フックの位置を決める
では、再び壁に目を移しましょう。
先ほど印をつけた「A」と「B」の交点から、「C」の長さだけ下がったところに、また印をつけます。
そこが、フックの一番先(紐がかかるところ)の位置になります。
そこに合わせてフックを壁に当て、ピンで固定しましょう!

さあ、このように取り付けると、思い描いた位置に合わせて、おしゃれに絵を飾ることができます!
特に、何枚かの絵を並べて飾る場合、大きさの違う絵をレイアウトしたい場合など、この方法を
マスターしておくと良いですね^^
では続いて、ピクチャーレールを使った絵の飾り方を説明します。
ピクチャーレールを使った絵の飾り方
ピクチャーレールは、壁に穴をあけずに絵を飾れる便利なアイテムで、主に2種類あります。
・先付けタイプ:家の設計段階で取り付けておくもの
・後付けタイプ:家が完成した後に設置するタイプ
どちらも天井と壁の境目の角部分につけることがほとんどです。
先付けタイプは、天井に埋め込んでおくこともできます。

後付けタイプの場合はご自身でレールを購入して取り付けるか、大工さんなどに取り付けをお願いすることになります。
フックに比べると、少し手間がかかると言えます。
ただしその反面、絵を飾るときの位置調整は、ピクチャーレールの方がとても簡単にできます。
それでは、まずピクチャーレールの構成からご説明しましょう。
ピクチャーレールの構成
ピクチャーレールは、ざっくりと図のような構成になっています。
・レール本体:壁や天井に取り付ける長いバー
・フック:レールに取付て、左右にスライドできるもの
・ワイヤー:フックからダラリと吊り下がっているもの
・ハンガー:ワイヤーに取り付けて、絵を掛ける部分

▶参考サイト→ ピクチャーレールの大手メーカー「タキヤ」ウェブサイト では、フックやハンガーの選び方、レールに対する適応品番などを確認できます。
続いて、飾り方の手順を説明します。ワイヤー1本で吊る場合の説明です。
フックを左右に動かして、位置を調整する
絵を飾る位置を決めたら、その絵の中心にワイヤーが来るように、上部のフックを左右にスライドさせます。
このように、ピクチャーレールは、フックよりも簡単に位置が調整できるのがメリットです。
ハンガーの高さを調整する
次に、ワイヤーについえたハンガーを、上下にスライドさせて、高さを決めます。
フックの時と同じように、絵の上端から「c」(額の裏の紐のトップから額の上端までの長さ)を
引いたところにハンガーを持ってくるのです。

余ったワイヤーを処理する
飾った絵の下にワイヤーがはみ出しているときは、丸めて絵の後ろに隠します。
ちょっとした工夫
思った通りの場所に絵を飾る手順が、お分かりいただけたでしょうか。
とはいえ、実際の作業は、慣れていないと、ちょっと手こずるかもしれませんので、
ちょっとしたコツをお伝えいたしますね!
それは、「慣れないうちは、絵と同じサイズの紙を壁に貼って、作業する」こと。
えがどこに来るかが分かるようになっていると、作業が格段にやりやすくなります。
また、寸法や印を壁に書くときは、壁にマスキングテープを貼って、そこに寸法や印を書き込むのもおすすめ。
慣れないうちは、どうしても何度も測りなおしたり、間違えたりするものです。
だいたいの場所にマステをはって、そこに印をすれば、壁が印だらけになる、なんてことが防げます。
まとめ
いかがでしたか?
絵の飾り方、コツを理解してもらえたでしょうか?
インテリアの仕上げに、アートは欠かせません。
ホテルやサロンなどの商業空間はもちろんの事、一般のおうちでもアートを取り入れる方が増えています。
お部屋のアクセントになるのはもちろんのこと、毎日の生活に少しゆとりを感じたり、
ホッとできるお部屋、作品によっては刺激的なお部屋など、空間が引き締まること請け合いです!
手軽に買えるポスターなどでも十分なので、気に入ったものを額に入れて飾ってみましょう!

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