
先週 『PERFECT DAYS』観てきました。
カンヌ国際映画祭や、日本アカデミー賞など受賞して話題なので、
どんなお話かご存知 の方、映画を観られた方もおられると思います。
そしてミニマムインテリアのお手本だとも感じたので、
こちらで紹介したいと思います!(ちょこっとネタバレあり)
*
役所広司さん演じる主人公の平山さんは、東京のトイレ清掃員。
アパート暮らしで、朝は夜明けと共に起き、夜は布団に寝転がって、
スタンドライトの下で文庫本を読みながら 眠りにつく、シンプルライフ。
宝物は古いロックのカセットテープ。 作業服の胸ポケットにはフィルム式のカメラ。
仕事には真面目で無駄がない。
仕事が終わると銭湯に行き、同じ店で夕飯をとる毎日。
まさしくミニマリスト的な生活ですが、そこにあふれる豊かさを感じます。
この部屋には、贅沢なものは何もないけど、彼に必要なものは全てある。
ものは少なくても、心が豊かならば、日々は十分に幸せなんだ、と感じます。
つまり、禅の精神性なんですね。
ミニマリストというと、「本当に真っ白な、何も物がない部屋」を理想としている人も
いらっしゃるようなのですが、
私の個人的な意見としては、極端にもののない部屋には、魅力を感じないんですよね。
要らないものはないけど、最低限の好きなものだけが置いてあって、
それが住む人の人となりや、センスを感じさせる。
そんな部屋が、ミニマリストの神髄かなと思うんです。
平山さんの部屋は、まさしくその通りの「理想的ミニマリストのお部屋」です。
物は少ない方が、豊かに暮らせるというのは本当ですよ。
色んな意味で、豊かになりますよ、はい。
*
そして、平山さんには家族はおらず、人とは付かず離れず。
確かに孤独ではありますが、心の中には広々とした自由を携えている、
そして常に、自 分との対話を重んじている人。
こんなシブい、カッコいい大人に憧れるひとも、多いのでは。
裏を返せば、 ひとりは寂しい、誰かそばにいて欲しい、と思ってしまう凡人は、
こんなに自由な暮ら しはできないでしょう。
孤独と自由は表裏一体なんですね。
『好き勝手に生きたいならば、深い孤独を受け入れなければならない』
年齢が上がっていくと、この事実に直面して、苦悩する人も多いのでは、、、と思います。
なかなかできないことだからこそ、憧れなんですね。
*
さてこちらが、平山さんの部屋です。

(シネマドリ)https://www.athome.co.jp/cinemadori/12955/
本棚と窓下にカセットテープの棚。
左奥には、きちんとたたまれた布団。
写真には写っていない右手の壁には、仕事着がハンガーで吊るされています。
この部屋の隣にもう一つ和室があって、そこには大事に育てている苗木。
そして、押入れにはこれまでに撮った写真が、日付ごとに分類されたブリキの箱に入れられ、
きっちりと納められています。
この、シンプルで片付いた部屋が、平山さんの知性を感じさせるんですよね。
*
映画は、前半はほとんどセリフなしで、役所広司の無言の演技や、所作に引き込まれます。
東京の首都高の映像美と、音楽が最高!
そして、ラストシーンがすごく、斬新で、衝撃でした。
ツッコミどころも、いくつかありました。
ヴィム・ベンダース監督は、日本が大好きで、日本文化に深い知見のある方ではあると思うけれど、
日本人の大人の兄妹、ましてや平山さんは、そこでハグはしないかなーって思うシーン がありました。
もう一点は、 平山さん、いつもあんなに無口なのに、しゃべったらけっこう快活ねーって
ところ(笑 )。
*
でも、すごい傑作だと思います。ドキュメンタリー風というか、アート的な作風で、何度でも観れそう。
インテリア好きの方には、ミニマムインテリアの素敵さが、 自然な形で感じられると思います。
興味のある方はぜひ観てみてくださいね~!